前回の第2回ではこの2つに触れた。
●コナンの作風もヒントにする
●青山先生のインタビューの重要証言
今回は、烏丸蓮耶と新出智明の名前のつながりや、板倉卓が作らされていた生成AIについて見ていく。
烏丸蓮耶と新出智明の名前のつながり
第1回の記事で、烏丸蓮耶という名前がとても和風で重みがあると書いた。
京都には烏丸通(烏丸通りのこと)がある。また、蓮は昔から日本にある花だ。そんな和風で趣のある烏丸蓮耶の名前を見ると、新出先生とのつながりが見えてくる。
①烏はカラス = 黒 = 黒の組織
※これはすでにいろんなところで言われている
②蓮 = 池や湖の底の泥に根を張り、水面に美しい花を咲かせる
※似た花で、スイレン(睡蓮)でもいい
人から見える部分は美しい花、つまり表の世界で、医師として人の命を救う新出先生。光の比喩。人から見えない部分は泥、つまり裏の世界で、泥の色のように黒い活動をする。闇の比喩。
作中で光というポジティブなイメージを与えられた新出先生が、実は裏の顔を持ち、黒の組織と繋がりがあるというもの。光と闇の対比、善と悪の対比と読める。
蓮の種は最初は泥に埋まり、水中で芽を出して茎を伸ばし、やがて水中の環境とは全く違う水面(空気中)という新しい世界に出て、花を咲かせる。
そう、「新しい世界に出て = 新出」だ。蓮の字からは、新出先生の名前が連想できるようになっている。
もし、称号としての烏丸蓮耶をいま現在名乗っているのが新出智明なら、名前遊びの好きな青山先生は、このように烏丸蓮耶と新出先生の名前に繋がりを持たせたのかもしれない。
板倉卓は、今で言う生成AIを作らされていた
板倉卓は、今でいう生成AIのようなものを作らされていたと思う。人工知能自体はノアズアークの映画でも出てきており、コナンの世界にとって変なものではない。
当初、黒の組織は、烏丸蓮耶の考えや思想を組織運営に活かすため、紙の発言録を残していた。聖書みたいに。それが、時代の流れとともにパソコンで電子データとして保管するように。
そして、ITが発展するにつれ、烏丸蓮耶のような考え方や指示を出してくれる生成AIを活用できるようにしようとした。
これは実話だが、初期のAIの構想は、1950年代のアメリカやイギリスで生まれていた。なので、作中で優秀なプログラマーとして描かれている板倉卓が開発できたとしても不思議ではない。
ちなみに、その生成AIには、黄昏の館に集められた大勢の学者の英知も合体させて、強力な組織の先導役、またはアポトキシン4869の完成のために使おうとしたのではないか。
次回は、この2つを見ていく。
●黄昏の館に集められた学者は、考古学だけでなく脳神経学や建築学、医学など、実に多種多様だったのではないか
●新出家が黒の組織の成り立ちに関わった背景